集中力を検証

キャンディぷらす集中力の検証結果

上限 30分の中で、どれだけ集中して遊んでいたかの検証。
検証中に「席を立つ」「ほかの遊びをはじめる」などの 行為をせずに、その時手元にある玩具だけに集中してい た時間を計測した結果。

集中時間の比較結果


上限30分中に、観察者や保護者に完成した造形物を見せた回数を計測。

表現回数の比較結果

~検証を終えて~
菅原先生のコメント

子どもたちが玩具での遊びに集中している時間の平均を比較すると有意差がみられました。
『キャンディぷらすⓇ』は「自由変形のない同機能玩具」に比べて約1.2倍集中時間が持続し、上限設定の30分に近い値を示しています。また、参加観察者につくった造形物を披露する表現回数の平均においても、約2倍の有意傾向を確認しました。インタビューでは、キャンディぷらすⓇに関して『まだ遊んでいたい』という子どもたちの声が多数聴かれたため、時間制限がなければさらに集中や表現回数の値は高くなることも予想されます。

検証風景

●遊ぶ姿をみてー

子どもたちがよく手と指を動かし、夢中になっている姿が印象的でした。自由につくった造形物をとにかく見てほしいと、参加観察者に笑顔で誇らしげに披露する。子どもたちの自己効力感が育つ様子を目にすることができました。また、大人が考えつかない造形表現が多数みられたことに驚かされました。

●表現回数が多かった理由ー

キャンディぷらすⓇは、粘土のような自由な変形(アナログ的)とブロックのような組み合わせ(デジタル的)、両方の性質があります。この特徴が子どもたちの想い描いたイメージ通りに、かつ素早く造形することを可能にし、表現回数を多くしたのではないでしょうか。

●ポジティブな表現が多かった理由ー

自由に作れることの満足度の高さ、ストレスの無さがポジティブな表現につながったと考えます。想いが手を通して形になる喜びは言葉だけでなく、作品や表情にも表れていました。

●幼児期~学童期のお子さまがいらっしゃる保護者のみなさまへ

お子さんの脳発達のカギは多様な指運動にあります。これは手が第二の脳と呼ばれるように、脳活動と関係性が強い部位だからです。ただし、持つ、掴むなどの単純な手の運動では脳血流は増加しません。この点でキャンディぷらすⓇは日常生活では少ない、伸ばす、つまむ、曲げる、繋げるなどの指運動を遊びながら促進してくれます。実験の結果を踏まえて、知性と感性の育成にキャンディぷらすⓇを推奨したいと思います。

菅原 徹先生

感性工学者・博士(工学)/ 2005 年信州大学大学院工学系研究科生物機能工学専攻修了。早稲田大学人間科学学 術院助手、人間総合科学大学人間科学部助教、早稲田大学エクステンションセンター講師を経て、現在、早稲田大 学人間総合研究センター招聘研究員、東洋大学総合情報学部非常勤講師、東洋大学工業技術研究所客員研究員、大 妻女子大学非常勤講師、株式会社 MTG 研究技術顧問。日本感性工学会評議員、スマイルサイエンス学会(SSS) 代表理事。第 5 回、第 8 回日本感性工学会大会優秀発表賞ほか学会賞を多数受賞。主な共著書に「アスリートの心 の強さを手に入れる メンタルタフネス実践法」(日本法令)、「はじめてでもわかる質的調査法-基礎理論から Excel を使った統計まで-」(インデックス出版)、監修書に「小学生実用 BOOKS 5分でわかる友だち術」(学研 プラス)など。

菅原 徹先生
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